18. 価格決定と原価計算
原価と顧客価値の両面から考える
Section titled “原価と顧客価値の両面から考える”原価を下回る価格を継続すれば、必要な固定費や投資を回収できません。一方、原価へ利益を足した価格で、顧客が必ず購入するわけでもありません。価格設定では原価、需要、競合、顧客が得る価値、能力、長期の採算を併せて検討します。
例題:原価への20%と、売上への20%は違う
Section titled “例題:原価への20%と、売上への20%は違う”1個の総原価見積7,000円、他の費用なしの単純例で、原価を基準に20%を加算すると、
利益は1,400円ですが、売上に対する利益率は 。売上に対する利益率20%が目標なら、
利益1,750円、売上利益率20%です。価格式に使う原価に固定費配賦が含まれるなら、予定数量の前提で単位原価が変わります。計算結果と市場で受け入れられる価格を照合します。
原価企画:市場から目標原価を考える
Section titled “原価企画:市場から目標原価を考える”顧客の価値や競合を踏まえた目標販売価格が8,000円、売上に対する目標利益率20%なら、許容される目標原価は 円。現状見積7,000円との差600円を、設計、調達、製造、配送、サービスの活動で検討します。
部品の仕様を下げるだけでは顧客価値を損なう可能性があります。不要な工程、段取り回数、小口配送などをバリューチェーンから検討し、品質・納期・安全も守ります。ABCで活動を把握し、変更によって回避できる支出かを差額分析で確かめます。
価格と数量、短期と長期
Section titled “価格と数量、短期と長期”価格を上げれば単位当たり限界利益は増えても、販売数量が減る可能性があります。例えば変動費6,000円/個、価格8,000円で1,000個なら限界利益200万円、価格9,000円で600個なら180万円です。固定費が同じという条件なら、値上げ後の利益は20万円減ります。実際の数量反応はデータ・調査から検討し、需要の弾力性を参考にします。
余力がある短期の追加注文では、配賦済み固定費を含む全部原価を下回っても、増分利益が正となることがあります。一方、長期の通常価格では能力維持、固定費、更新投資、資金のコストも考えます。顧客別の価格・数量・受注件数を分ける視点は、著書の売上計画と予想技法につながります。
目標販売価格10,000円、売上に対する目標利益率25%なら目標原価はいくらですか。
解答・解説
10,000×(1−0.25)=7,500円。残り2,500円が目標利益です。原価に25%を足す計算とは分母が異なります。