11. 新QC七つ道具:系統図・マトリックス図
目的から実行可能な手段へ
Section titled “目的から実行可能な手段へ”「受渡し間違いを減らす」という目標だけでは、担当者が何を変えるか分かりません。系統図法で上位の目的から一次・二次の手段へ展開します。手段が目的を実現するか、複数の手段を合わせて漏れなく十分かを、上下の方向で点検します。
例題:手段の展開
Section titled “例題:手段の展開”| 目的 | 一次手段 | 具体的な二次手段 |
|---|---|---|
| 受渡し間違い削減 | 見分けやすくする | 番号の表示位置を統一、似た品名の識別表示 |
| 同上 | 照合できるようにする | 注文票と現物の照合項目を固定 |
| 同上 | 混ざらないようにする | 注文ごとの保管区画、作業中の識別 |
「頑張る」「意識を高める」だけでは、実施と効果を確認しにくいものです。手段が具体化できたら、誰がいつ試し、何で評価するかを計画します。すべてを同時に実施するとは限らず、安全性、実現性、費用、期待効果を比べます。
マトリックス図法:対応を一覧にする
Section titled “マトリックス図法:対応を一覧にする”顧客要求を行、施策を列に置くと、どの要求をどの施策が支えるかが見えます。以下は架空の検討例で、◎は強い関係、○は関係あり、―は関係を想定しないことを表します。
| 要求\施策 | 表示統一 | 照合項目固定 | 保管区画 |
|---|---|---|---|
| 正しい商品を渡す | ◎ | ◎ | ○ |
| 約束時刻を守る | ○ | ○ | ○ |
| 品物を傷めない | ― | ― | ◎ |
一つの要求に施策がない、一つの担当に作業が集中する、同じ役割が重複する、といった問題を見つけます。要求と施策、施策と担当など、何を行列に置くかが重要です。L型のほか複数軸を組み合わせる形式もありますが、形を増やすより対応関係を明確にします。
数字を付けたら客観的になるか
Section titled “数字を付けたら客観的になるか”◎=3、○=1として合計する方法もありますが、配点・重み・評価者の判断に依存します。合計が最大だから効果が実証されたとは言えません。顧客要求の優先度や実行費用を検討し、試行で確かめます。関係の強弱を装った単なる印象にならないよう根拠を残します。
他の道具とのつながり
Section titled “他の道具とのつながり”親和図で困りごとを整理し、連関図で関係を考え、系統図で手段へ展開し、マトリックス図で抜けを点検する流れが考えられます。決まった順に全部使う義務はなく、目的に必要な道具を選びます。数値のクロス集計表と見た目が似ていても、この関係評価表は観測人数の表ではありません。
統計検定とつなげる
Section titled “統計検定とつなげる”実測した施策効果を比べる段階は実験の設計へ。カテゴリ人数を記録する表との違いはクロス集計で確認できます。
系統図を上から下へ読むだけでなく、下から上へ確認するのはなぜか?
解答・解説
具体的な手段を行えば、本当に上位目的が達成できるかを点検するためです。目的と無関係な作業や手段の不足を見つけます。