11. 特性要因図と原因の確かめ方
原因を一つに決めつけない
Section titled “原因を一つに決めつけない”「商品コードを間違えたのは注意不足」とすると、画面、情報、手順、設備などの要因が見落とされます。特性要因図は、調べたい結果(特性)を右側に置き、影響しそうな要因を魚の骨のように分類してつなぐ図です。原因を広く具体的に洗い出すために使います。
学習用に作成した原因候補の整理図。人・設備・情報・方法の枝に整理しているが、どの枝も原因として確認済みという意味ではない。
- すべて仮説。現場とデータで確かめる
チャートを読み込んでいます。数値は本文・表でも確認できます。
グラフの数値を表で確認する
| 分類 | 原因候補(未確認) |
|---|---|
| 人 | 識別方法の教育がない |
| 設備 | 表示が見にくい |
| 情報 | 古い一覧が残る |
| 方法 | 転記の照合がない |
学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。
- 特性を具体的に決める。「困ること」ではなく「商品コードの訂正が発生する」などと書く。
- 主骨を引き、要因の大分類を置く。4M・5Mは切り口の例で、目的に合わせる。
- それぞれに「何がどうなると起きるか」を具体化し、小枝にする。
- 関係者の知識を集め、重要な候補を選ぶ。
- データや現場観察、試行などで確認する計画を立てる。
「教育不足」「意識不足」といった抽象語で止めず、「似たコードの識別方法を教えていない」など、確かめられる内容にします。同じ要因が複数の枝に関わっても、分類の美しさより因果の筋道を考えます。
例題:候補から確認へ
Section titled “例題:候補から確認へ”候補が「古い一覧表が残っている」なら、一覧表の版を調べ、訂正が起きた日時・場所と照合します。「コードの先頭が似ている」なら、間違えた組合せを集計します。候補に応じ、どんな証拠なら支持・反証となるかを決めます。
古い一覧表を使う担当にミスが多くても、難しい注文をその担当が多く扱っているかもしれません。担当別・注文種類別などの層別で他の条件も確認します。相関や発生の同時性だけで原因を断定しません。
ブレーンストーミングとの役割分担
Section titled “ブレーンストーミングとの役割分担”案を広げるときは、批判を控え、自由な案を出し、結合・発展させます。その後に図で整理し、事実に照らして評価します。役職や発言数の多さは因果の強さを意味しません。「なぜ」を繰り返す場合も、もっともらしい物語で止めず、各段階を確かめます。
パレート図との違い
Section titled “パレート図との違い”パレート図は主に分類別の大きさや優先順位を示し、特性要因図はある結果へ関わる要因候補を整理します。たとえば訂正理由からコードを重点に選び、その後コード訂正の要因図を作るという順序で組み合わせられます。原因の証明をどちらかの図だけに任せることはできません。
特性要因図に「照明が暗い」と書いた。照明を変えればミスは減ると断定できるか?
解答・解説
まだ候補です。発生場所や時間、見え方、作業条件を確認し、適切な試行と評価で確かめます。図に書いたことは実証とは別です。