4. 統計グラフ
何のためにグラフを使い分けるのか
Section titled “何のためにグラフを使い分けるのか”4級の棒・円・帯グラフなどに加え、3級では複数の項目を比較する図や、二つの変数の関係を示す図を扱います。値をどの位置・長さ・面積に置き換えているかを確認すると、新しいグラフも読めます。
基本の棒・折れ線・円・帯・積み上げ棒・複合グラフは、実際の図を掲載した4級の統計グラフで復習できます。例えば利用者の合計を比べるなら棒、内訳も見るなら積み上げ棒、各集団内の構成比なら帯を使います。
レーダーチャート:複数項目の特徴を並べる
Section titled “レーダーチャート:複数項目の特徴を並べる”架空の生徒Aの5科目の得点が、国語80・数学60・英語90・理科70・社会50点だったとします。中心から放射状に伸びる各軸に、得点に応じた位置を取り、隣の点を結びます。
すべて100点満点で、中心が0点、外側が100点。英語90点が最も外側、社会50点が最も内側です。
- 中心0点、外側100点。各軸は同じ目盛り
チャートを読み込んでいます。数値は本文・表でも確認できます。
グラフの数値を表で確認する
| 科目 | 得点(100点満点) |
|---|---|
| 国語 | 80 |
| 数学 | 60 |
| 英語 | 90 |
| 理科 | 70 |
| 社会 | 50 |
学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。
読み方と使う場面
Section titled “読み方と使う場面”一人の得意・不得意など、項目ごとの特徴を一望したいときに便利です。各軸の外側が高得点であることを確認し、どの方向に伸びているかを見ます。この例では英語、国語が比較的高いと分かります。
ただし、各軸の単位や満点が違うと単純比較できません。また、科目の並び順を変えると多角形の面積も変わるため、囲まれた面積を総合点として読むのは適切ではありません。正確な得点差の比較は表や棒グラフの方が容易です。
散布図:二つの数値の組を点にする
Section titled “散布図:二つの数値の組を点にする”5人について練習時間と得点を記録しました。練習時間が1・2・3・4・5時間に対し、得点は2・4・5・4・5点です。各人の記録を、横軸の練習時間と縦軸の得点の交わる位置に1点ずつ置きます。
各点が一人の記録。点は(1,2)、(2,4)、(3,5)、(4,4)、(5,5)。右へ行くほど得点が高めになる傾向があります。
チャートを読み込んでいます。数値は本文・表でも確認できます。
グラフの数値を表で確認する
| 人 | 練習時間(時間) | 得点(点) |
|---|---|---|
| A | 1 | 2 |
| B | 2 | 4 |
| C | 3 | 5 |
| D | 4 | 4 |
| E | 5 | 5 |
学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。
折れ線グラフと違い、通常は点を順番につなぎません。右上がりか、右下がりか、直線に近いか、離れた点があるかを見ます。この例では増える傾向がありますが、4時間の人が3時間の人より高得点とは限りません。
関連の向きと強さを数値化する方法は相関、直線で要約する方法は回帰で学びます。
バブルチャート:二つの位置に第三の数量を加える
Section titled “バブルチャート:二つの位置に第三の数量を加える”3店舗の来店者数・購入割合・売上金額を同時に示すとします。横軸を来店者数、縦軸を購入割合、円の面積を売上金額に比例させます。
A店は来店100人・購入30%・売上10万円、B店は200人・40%・40万円、C店は150人・20%・20万円。円の面積が売上に比例します。
- 円の面積:売上金額(BはAの4倍の面積)
チャートを読み込んでいます。数値は本文・表でも確認できます。
グラフの数値を表で確認する
| 店舗 | 来店者(人) | 購入割合(%) | 売上(万円) |
|---|---|---|---|
| A | 100 | 30 | 10 |
| B | 200 | 40 | 40 |
| C | 150 | 20 | 20 |
学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。
B店は最も右で来店者数が多く、最も上で購入割合も高く、円も最大です。一方C店はA店より来店者が多いものの、購入割合は低いと読めます。三つの値を区別して読みましょう。
売上が4倍なら、円の半径は2倍です。半径を4倍にすると面積が16倍になり、数量を誇張します。円の大きさが面積・半径のどちらに対応するか、必ず凡例や注記を確認します。
ローソク足:一期間の四つの値をまとめる
Section titled “ローソク足:一期間の四つの値をまとめる”期間内の始値・高値・安値・終値をまとめる図です。以下は価格の読み取り練習用データで、銘柄や取引の推奨ではありません。
1日目は始値100・高値110・安値95・終値108。2日目は108・112・101・103。3日目は103・109・100・107。単位は円です。
- 白抜き:終値>始値
- 青塗り:終値<始値
- ひげ:安値〜高値
チャートを読み込んでいます。数値は本文・表でも確認できます。
グラフの数値を表で確認する
| 日 | 始値(円) | 高値(円) | 安値(円) | 終値(円) |
|---|---|---|---|---|
| 1日目 | 100 | 110 | 95 | 108 |
| 2日目 | 108 | 112 | 101 | 103 |
| 3日目 | 103 | 109 | 100 | 107 |
学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。
ひげの上端が高値、下端が安値です。四角い実体は始値と終値の間を示します。本図では終値が始値より高い日を白抜き、低い日を青塗りにしています。一般の図では色の約束が異なることがあるので、凡例を確認します。
1日目は100円から108円で8円上昇しましたが、期間内の変動幅は110 − 95 = 15円です。「実体の長さ」と「高値・安値の差」を区別します。2日目は終値が始値より5円低いと読めます。
モザイク図:人数の構成を面積で読む
Section titled “モザイク図:人数の構成を面積で読む”体験会の参加希望を、1年40人・2年60人に調べました。1年は30人が希望し10人が希望なし、2年は30人ずつでした。
列の幅は各学年の人数比(40%と60%)、青い希望ありの高さは学年内の希望率(75%と50%)。青い面積は両学年とも全体の30%です。
- 青:希望あり
- 橙:希望なし
- 列の幅:学年人数の割合
チャートを読み込んでいます。数値は本文・表でも確認できます。
グラフの数値を表で確認する
| 学年 | 希望あり(人) | 希望なし(人) | 合計(人) |
|---|---|---|---|
| 1年 | 30 | 10 | 40 |
| 2年 | 30 | 30 | 60 |
学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。
幅・高さ・面積を順に読む
Section titled “幅・高さ・面積を順に読む”1年の幅は40/100、2年は60/100です。各列の中では、希望ありが1年30/40 = 75%、2年30/60 = 50%。青い長方形の面積は「幅 × 高さ」で、1年は0.4 × 0.75 = 0.30、2年は0.6 × 0.50 = 0.30です。
希望率は1年の方が高いですが、希望者数は両学年とも30人なので面積は等しくなります。帯グラフで各集団を同じ幅にした場合とは違い、モザイク図は集団の規模も幅に反映します。元のクロス集計表と往復すると理解しやすくなります。
図を選ぶ前に確認すること
Section titled “図を選ぶ前に確認すること”一つの数値の分布を見るのか、二つの数値の組を見るのか、分類同士の関係を見るのかを決めます。描けるから使うのではなく、読み手がどの比較を行いたいかから選びましょう。複合グラフでは左右の単位、面積を使う図では面積の対応関係が特に重要です。
- バブルの面積を数量に比例させる場合、数量が9倍なら半径は何倍ですか。
- ローソク足の始値120・終値115・高値125・安値110のとき、値下がり幅と期間内の変動幅はそれぞれいくらですか。
- モザイク図のある区分の幅が0.3、その列内の割合が0.4なら、全体に対する区分の割合は何%ですか。
解答・解説
- 3倍です。円の面積は半径の2乗に比例します。
- 始値から終値への下落は5、期間内の変動幅は125 − 110 = 15です。
- 0.3 × 0.4 = 0.12なので**12%**です。幅と列内割合を混同しないようにします。