同じ「成功数」でも実験条件によって分布は変わります。独立な試行を n 回固定し、成功確率が一定なら二項分布。有限集団から戻さず取るなら超幾何分布です。最初の成功まで試行を続けるなら幾何分布になります。
| モデル | 確率関数・範囲 | 平均・分散 |
|---|
| 離散一様 1,…,m | 1/m | (m+1)/2、(m2−1)/12 |
| ベルヌーイ | px(1−p)1−x、x=0,1 | p、p(1−p) |
| 二項 | (xn)px(1−p)n−x | np、np(1−p) |
| 超幾何 | (xK)(n−xN−K)/(nN) | nK/N、np(1−p)(N−n)/(N−1) |
| 幾何:成功までの試行回数 | (1−p)x−1p、x≥1 | 1/p、(1−p)/p2 |
| 負の二項:r回成功までの失敗数 | (xx+r−1)pr(1−p)x | r(1−p)/p、r(1−p)/p2 |
| ポアソン | e−λλx/x! | λ、λ |
表の超幾何では p=K/N。幾何・負の二項は「試行回数」と「失敗数」の流儀を必ず確認します。
10個中2個が不良で、非復元で3個を抽出するとします。不良がちょうど1個の確率は
P(X=1)=(310)(12)(28)=157≈0.4667.
平均は0.6、分散は 3(0.2)(0.8)(7/9)=0.3733。二項近似では分散0.48となり、非復元抽出によるばらつきの減少を無視します。標本抽出率が高ければ有限母集団補正は重要です。
k 分類の確率を p1,…,pk とすると、∑xj=n に対して
P(X=x)=∏jxj!n!j∏pjxj,Var(Xj)=npj(1−pj),Cov(Xj,Xl)=−npjpl (j=l).
10人を確率0.2、0.3、0.5で分類し、人数が2、3、5となる確率は約0.08505。各人数を独立な二項変数として同時確率を掛けるのは誤りです。総数10という制約が負の共分散を生みます。
二項で n→∞,p→0,np→λ なら少数法則によりポアソンに近づきます。np,n(1−p) が十分大きい場合は正規近似を検討し、P(X≤k) は境界 k+0.5 で連続修正します。「大きい」の目安だけでなく、必要な尾確率の精度も確認します。過分散の件数には、独立性や一定発生率を点検し、負の二項モデルなどを考えます。
成功確率1/4で、3回成功するまでの失敗数の期待値は?
解答・解説
負の二項分布より 3(3/4)/(1/4)=9。総試行回数の期待値は 9+3=12 です。