18. 工程能力指数Cp・Cpk
安定と能力は別の問い
Section titled “安定と能力は別の問い”工程が時間的に安定しているかは管理図、安定した工程が規格に対して十分な余裕を持つかは工程能力の問いです。混合した工程や変化中の値を一つの指数にしても、今後の状態を代表しない場合があります。
両側規格の下限LSL、上限USL、工程標準偏差 に対し
Cpは幅、Cpkは中心のずれも考慮します。片側規格なら存在しない側の幅を作らず、対応する片側の指数を使います。
例題:同じCpでも中心が違う
Section titled “例題:同じCpでも中心が違う”規格90〜110mm、標準偏差2mmなら 。平均100mmなら両側に同じ余裕がありCpkも1.6667。一方、平均106mmなら
理論上の正規密度。青実線は平均100、橙破線は106、標準偏差はいずれも2mm。縦の灰色破線が規格90・110mm。
- 青実線:平均100・σ=2
- 橙破線:平均106・σ=2
- 灰色縦破線:規格90・110mm
チャートを読み込んでいます。数値は本文・表でも確認できます。
グラフの数値を表で確認する
| 平均(mm) | σ(mm) | LSL(mm) | USL(mm) | Cp | Cpk |
|---|---|---|---|---|---|
| 100 | 2 | 90 | 110 | 1.666667 | 1.666667 |
| 106 | 2 | 90 | 110 | 1.666667 | 0.666667 |
学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。
2つの工程は同じ幅ですが、後者は上側規格へ近づいています。正規モデルなら後者の上側規格外は 、前者は上側だけで 。指数と確率の関係を言うには分布の仮定が必要です。
σを何から求めたか
Section titled “σを何から求めたか”実務では未知のσを推定します。群内変動から とする方法や、目的に応じた標準偏差を用います。全体の長期的な変動と群内の短期的な変動を混ぜず、定義・期間・データ数・推定法を明記します。推定値なので指数にも標本誤差があります。
Cpの値に対する一般的な目安はあっても、要求は顧客・用途・規格・リスクによって異なります。「1.33ならすべて合格」のように、指数だけで個品やロットの合否を決めません。非正規分布では6σの幅と尾確率の関係が変わります。
計算後の確認
Section titled “計算後の確認”単位をそろえ、規格幅を逆にしないこと、分母の6σと3σを取り違えないことを点検します。平均が規格の外ならCpkの一方は負になり得ます。負値を0へ丸めて状態を隠してはいけません。
統計検定とつなげる
Section titled “統計検定とつなげる”標準偏差、正規分布、標準化へ。応用を広げるなら1級の品質・信頼性も参照できます。
規格90〜110、平均104、σ=2ならCpとCpkは?
解答・解説
Cp=20/12=約1.6667、Cpk=min(6/6,14/6)=1。幅だけでなく中心のずれを確認します。