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10. パレート図と優先順位

不適合や問い合わせがいろいろ起きているとき、全部へ同じ力を使うのは難しいものです。パレート図は分類別の量を大きい順に棒で示し、累積量や累積割合を折れ線で示します。どの項目が全体のどれだけを占めるかを把握し、重点指向の判断を助けます。

チェックシートの週集計を使います。商品コード30件、数量12件、送付先6件、その他2件で合計50件です。以下では主な理由を1つに限定しているため、件数の重複はありません。

訂正理由の上位2項目が84%を占める

架空の週集計、訂正のある注文50件。棒は件数、折れ線は右軸の累積割合。対象注文全500件に対する割合とは異なる。

  • 青棒:訂正件数(左軸)
  • 橙折れ線:累積割合(右軸)
グラフの数値を表で確認する
訂正理由件数累積件数累積割合(%)
コード303060
数量124284
送付先64896
その他250100

学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。

上位2項目の累積割合=30+1250×100=84%.\text{上位2項目の累積割合}=\frac{30+12}{50}\times100=84\%.

商品コードだけで60%、数量まで含めると84%です。ただし84%が必ず解消できるわけではなく、対象として取り上げた割合です。原因を調べ、対策の有効性を確かめて初めて改善効果を判断できます。

  1. 目的、期間、分類、数える単位を決める。
  2. 各項目の量を集計し、大きい順に並べる。
  3. 小項目をまとめる場合は「その他」を最後に置く。
  4. 左から累積量を求め、合計に対する割合へ直す。
  5. 左軸に件数、右軸に0〜100%を示し、期間と総数を記す。

横軸の並びは時間順ではありません。折れ線が右上がりになるのは累積だからであり、時間とともに問題が増えているという意味ではありません。

件数が多い問題と、1件の損失が大きい問題は違います。商品コード30件が1件100円、送付先6件が1件2000円の損失なら、損失は3000円と12000円で順位が逆転します。目的に合わせ件数・金額・時間などを選び、単位を混ぜません。

安全や重大な顧客影響は少数でも別に優先します。「上位20%が常に80%」という固定の法則を当てはめる必要はなく、実際のデータを見て判断します。

順位が入れ替わっても元の項目を追えるようにし、期間、対象数、分類をそろえます。件数が減った理由が仕事量の減少でないかも確認します。改善前後の図だけでなく、分母に対する率や総損失も合わせて示します。

合計80件のうち上位2項目が32件と24件。累積割合はいくつか?

解答・解説

(32+24)/80×100=70%(32+24)/80\times100=70\%。これは原因を除去できる割合の保証ではなく、選んだ2分類が占める割合です。