寿命は非負、割合は0〜1、測定誤差は正負を取ります。分布はデータの取り得る値と生成機構を表します。見た目だけで正規分布を選ばず、支持域・裾・ハザードを確認しましょう。
| 分布 | 密度・定義 | 用途・特性 |
|---|
| 一様 (a,b) | 1/(b−a) | 区間内を等しく扱う。分散 (b−a)2/12 |
| 正規 | e−(x−μ)2/(2σ2)/2πσ2 | 加法的な誤差。平均 μ、分散 σ2 |
| 指数:率 λ | λe−λx、x>0 | 無記憶性。平均 1/λ |
| ガンマ:形 a、率 b | baxa−1e−bx/Γ(a) | 待ち時間の和。平均 a/b、分散 a/b2 |
| ベータ | xa−1(1−x)b−1/B(a,b)、0<x<1 | 割合。平均 a/(a+b) |
| コーシー:標準形 | 1/{π(1+x2)} | 重い裾。平均と分散は存在しない |
| 対数正規 | logX∼N(μ,σ2) | 乗法的変動。中央値 eμ、平均 eμ+σ2/2 |
| ワイブル:形 k、尺度 η | (k/η)(x/η)k−1e−(x/η)k | 形により故障率が減少・一定・増加 |
| ロジスティック:位置 m、尺度 s | F(x)=1/(1+e−(x−m)/s) | 対称で正規より裾が重い。分散 π2s2/3 |
ガンマの「率」と「尺度」は逆数です。Γ(a)=∫0∞ta−1e−tdt、B(a,b)=Γ(a)Γ(b)/Γ(a+b) が正規化定数になります。
非負寿命 T の生存関数は S(t)=P(T>t)=1−F(t)、ハザードは h(t)=f(t)/S(t)。条件付き確率
P(t<T≤t+Δ∣T>t)≈h(t)Δ
と解釈します。S(t)=exp[−∫0th(u)du] なので、指数分布は一定ハザード、ワイブルは h(t)=(k/η)(t/η)k−1 です。ハザードは確率そのものではなく、時間の逆数の単位を持ちます。
ワイブル k=2,η=100 時間なら、S(100)=e−1≈0.3679、h(100)=0.02/時間。使用時間に比例して故障率が上がるモデルです。同じ S(100) の指数分布では率0.01で、ハザードはいつでも0.01。100時間時点の生存割合が同じでも、その後の振る舞いは違います。
対数寿命が N(0,1) のとき、平均寿命を1とする判断は正しいか?
解答・解説
1は中央値です。平均は e1/2≈1.6487。一般に E(eZ)=eE(Z) で、非線形変換と期待値の順序は交換できません。