20. 主成分・因子・多変量の構造
多数の変数を整理したい
Section titled “多数の変数を整理したい”複数科目の得点やセンサーの測定値では、似た変数が同じ情報を繰り返し持っています。主成分分析(PCA)は観測変数の線形結合で、分散をなるべく失わず低次元に表す方法です。
共分散行列 に対し、長さ1の で を最大にします。ラグランジュ未定乗数法から 。最大固有値の固有ベクトルが第1主成分で、以後は直交制約の下で選びます。
例題:2変数の共通方向
Section titled “例題:2変数の共通方向”標準化変数の相関行列が なら、固有値は1.8と0.2、固有ベクトルは と 。第1主成分は共通の高さ、第2主成分は差を表し、第1の寄与率は です。
相関0.8、両分散1の理論的な共分散楕円。青実線が第1主成分方向、橙破線が第2主成分方向。点群の観測データではない。
- 青実線:第1方向・長い軸
- 橙破線:第2方向・短い軸
- 灰色曲線:マハラノビス距離1の楕円
チャートを読み込んでいます。数値は本文・表でも確認できます。
グラフの数値を表で確認する
| 主成分 | 固有値 | 寄与率(%) | 固有ベクトル |
|---|---|---|---|
| 第1 | 1.8 | 90 | (1,1)/√2 |
| 第2 | 0.2 | 10 | (1,−1)/√2 |
学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。
測定単位が違うなら相関行列で行うかを検討します。標準化は各変数を等しく重視する選択で、常に正しいわけではありません。固有ベクトルの符号は反転しても同じ解です。主成分得点と負荷量の定義も区別します。
因子分析は潜在原因をモデル化する
Section titled “因子分析は潜在原因をモデル化する”、、独自因子の共分散 を対角とすると 。PCAが全分散を要約するのに対し、因子分析は共通分散と独自分散を分けます。
探索的因子分析(EFA)は負荷の構造を探り、確証的因子分析(CFA)は事前に定めた構造を評価します。直交回転なら も同じ共分散を与えるため、回転・識別の条件が必要です。因子数は適合、解釈可能性、並行分析などを合わせて検討し、固有値1の基準だけで決めません。
距離を使う分析
Section titled “距離を使う分析”クラスター分析は距離と連結法で結果が変わります。k-meansは群内平方和を最小化するため、尺度、外れ値、初期値に注意します。階層法の樹形図は類似性を示すもので、確定した自然分類の証拠ではありません。マハラノビス距離は で相関を考慮しますが、共分散推定が不安定な高次元では正則化が必要です。
主成分の固有値が4、1、1なら第1主成分の寄与率は?
解答・解説
、約66.7%。4を変数の数3で割るのではありません。