13. グラフ・管理図・時間順の変化
何を伝えたいかで図を選ぶ
Section titled “何を伝えたいかで図を選ぶ”| 問い | 図 | 読むときの注意 |
|---|---|---|
| どの分類が多いか | 棒グラフ | 件数の比較は0からの軸が基本 |
| 全体の中で何割か | 円・帯グラフ | 全体の定義と合計100%を確認 |
| 時間でどう変わったか | 折れ線グラフ | 時刻間隔、期間、分母の変化を確認 |
| 測定値はどんな分布か | ヒストグラム | 時間順の情報は失われる |
| 工程はいつもと違うか | 管理図 | 判定ルールと管理限界の根拠が必要 |
軸や単位、期間、対象を省くと、きれいな図でも誤解を生みます。途中から始まる縦軸で小差を大差に見せたり、異なる分母の件数だけを比べたりしないようにします。
例題:件数と割合の推移
Section titled “例題:件数と割合の推移”5日間の訂正は12、11、9、11、7件、各日の注文数は100件とします。この場合は分母が同じなので、訂正率12%、11%、9%、11%、7%と同じ形になります。
架空の5日間。各日100注文で主な訂正理由を1つ記録した件数。初日12件、最終日7件だが、5点だけで持続的な改善とは断定しない。
- 青点と実線:時間順の訂正件数
チャートを読み込んでいます。数値は本文・表でも確認できます。
グラフの数値を表で確認する
| 曜日 | 訂正のある注文数(件) | 対象注文数(件) | 訂正率(%) |
|---|---|---|---|
| 月 | 12 | 100 | 12 |
| 火 | 11 | 100 | 11 |
| 水 | 9 | 100 | 9 |
| 木 | 11 | 100 | 11 |
| 金 | 7 | 100 | 7 |
学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。
最後だけ低くても、作業量、内容、たまたまの変動、対策の影響などを確かめます。折れ線を引けば因果関係が分かるわけではありません。
管理図の見方
Section titled “管理図の見方”管理図はデータを時間順に置き、中心線(CL)、上方管理限界(UCL)、下方管理限界(LCL)などと比べて工程の状態を見ます。限界外の点や一定の並びなど、採用した判定ルールに応じて異常の手掛かりを探します。4級では名前・目的・読み方を中心に学び、管理限界の詳しい計算は上位級へつなげます。
読み方のための架空図。中心線10、UCL13、LCL7mmをあらかじめ与えている。これらを表示データの最大最小から決めたわけではなく、規格値でもない。
- 青点・実線:測定値
- 灰実線:CL10
- 橙破線:UCL13/LCL7
- 規格線ではなく、読み方のために与えた管理限界
チャートを読み込んでいます。数値は本文・表でも確認できます。
グラフの数値を表で確認する
| 測定順 | 測定値(mm) | CL(mm) | UCL(mm) | LCL(mm) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 10 | 10 | 13 | 7 |
| 2 | 9 | 10 | 13 | 7 |
| 3 | 11 | 10 | 13 | 7 |
| 4 | 10 | 10 | 13 | 7 |
| 5 | 10 | 10 | 13 | 7 |
| 6 | 9 | 10 | 13 | 7 |
| 7 | 11 | 10 | 13 | 7 |
| 8 | 14 | 10 | 13 | 7 |
| 9 | 10 | 10 | 13 | 7 |
| 10 | 9 | 10 | 13 | 7 |
学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。
8番目の14mmは、与えられたUCL13mmを超えるため調査の手掛かりです。直ちに原因や不適合を確定するのではなく、時刻・設備・方法などを確認します。限界内でも並びの異常を調べる場合があるので、点がすべて内側なら必ず安定とも言えません。
管理限界は規格限界ではない
Section titled “管理限界は規格限界ではない”規格限界は要求を満たすための基準、管理限界は工程の変動を捉えるための基準です。仮に仕様が6〜15mmなら、14mmは仕様内でもこの図の管理限界外です。逆に安定した工程でも、仕様に対してばらつきが大きければ不適合は出ます。
管理限界を「今月の最大値と最小値」にすれば、全点が内側になるので良い管理図と言えるか?
解答・解説
言えません。限界は適切なデータと統計的な方法・管理図の種類に基づいて設定します。全点を囲うための線にしては、変化を検出する目的を失います。