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6. 指数と生活費の比較

購入額が増えた原因は、値上がり、数量増加、商品構成の変化のどれでしょうか。価格指数は複数の商品価格をまとめますが、何を重みにするかで値が変わります。予算と実績の比較や、調達価格の分析に役立つ視点です。

例題:同じ価格変化でも指数が違う

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架空の2財について、基準期を0、比較期を1とします。

財基準期価格 p0p_0基準期数量 q0q_0比較期価格 p1p_1比較期数量 q1q_1
A100円10個120円8個
B200円5個180円6個

基準期の数量を固定するラスパイレス価格指数は、

L=∑p1q0∑p0q0×100=1,200+9001,000+1,000×100=105L=\frac{\sum p_1q_0}{\sum p_0q_0}\times100 =\frac{1{,}200+900}{1{,}000+1{,}000}\times100=105

比較期の数量を使うパーシェ価格指数は、

P=∑p1q1∑p0q1×100=960+1,080800+1,200×100=102P=\frac{\sum p_1q_1}{\sum p_0q_1}\times100 =\frac{960+1{,}080}{800+1{,}200}\times100=102

値上がりしたAを減らし、値下がりしたBを増やした購入構成が違いを生んでいます。フィッシャー価格指数は幾何平均 LP=105×102≈103.489\sqrt{LP}=\sqrt{105\times102}\approx103.489 です。

理論上の生活費指数は、同じ効用 uu を達成する最小支出 e(p,u)e(p,u) の比です。数量を固定するのではなく、価格変化への代替を認めます。

COLI(u)=e(p1,u)e(p0,u)×100COLI(u)=\frac{e(p_1,u)}{e(p_0,u)}\times100

選好が不変で各期の選択が最適なら、基準期効用に対する生活費指数はラスパイレス以下になります。基準期の購入束をそのまま買うより、組合せを変えると安く済む可能性があるためです。一方、パーシェは比較期効用に対する生活費指数の下限になります。参照する効用が異なるので、仮定なしに同じ生活費指数を2つの指数で挟めるとは限りません。

品質改善、新商品、購入先の変更も金額に影響します。自社の商品構成が家計の消費構成と異なるなら、一般の物価指数だけで自社の調達価格や実質売上を説明することはできません。時系列データの指数と増減率やGDP・物価とあわせて、基準と重みを確認しましょう。

上の例で、価格が両財とも基準期の1.1倍だった場合、ラスパイレス・パーシェ価格指数はいくらになりますか。

解答・解説

どちらも110です。各価格が一律に同じ比率で変わるなら、どの購入数量を重みに使っても価格の比は1.1になります。

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