4. 需要の変化・弾力性と所得効果
何のために学ぶか
Section titled “何のために学ぶか”値上げによる販売数量の減少が小さければ、売上は増えるかもしれません。弾力性は、単位が違う商品でも変化への反応を比較する道具です。「100円上がると2個減る」という傾きと、「1%上がると何%減るか」という弾力性は異なります。
価格弾力性と売上
Section titled “価格弾力性と売上”需要の価格弾力性を絶対値で と定義します。通常の右下がり需要に対する式です。需要 の では、。小さな値上げで売上が増える非弾力的な領域です。
同じ直線でも なら弾力性4で、小さな値上げは売上を減らします。売上最大点は 、この例では です。利益最大点は費用にも依存するので、売上最大と一致するとは限りません。
例題:離れた2点は中点法で比べる
Section titled “例題:離れた2点は中点法で比べる”価格が100円から110円、数量が200個から180個へ変わったとします。弧弾力性は、
売上は20,000円から19,800円へ減少します。開始点を分母にした変化率の比は1になりますが、中点法とは別の計算です。指定された定義を確認します。
所得・他商品の価格への反応
Section titled “所得・他商品の価格への反応”所得弾力性は 。正なら上級財(正常財)、負なら下級財です。上級財のうち1を超える場合を奢侈財、0と1の間を必需財と呼びます。分類は所得範囲などに依存します。
交差価格弾力性は 。正なら代替、負なら補完の関係を示します。例えば他社価格が5%上がり自社需要が2%増える局所的関係なら、交差弾力性はおよそ0.4です。他の条件が一定であることが前提です。
代替効果と所得効果
Section titled “代替効果と所得効果”ある財が値上がりすると、相対的に割高になった財を避ける代替効果と、購買力が低下する所得効果が生じます。ヒックス型は効用を一定に、スルツキー型は元の購入束を買えるよう補償します。有限の価格変化では両者の補償額は一般に違います。
微小な変化に対するスルツキー方程式は、補償需要を として、
通常の凸な選好では自己価格の代替効果は非正です。正常財では所得効果も同じ向きですが、下級財では逆向きになります。逆向きの所得効果が代替効果を上回る場合がギッフェン財です。下級財すべてがギッフェン財になるわけではありません。
管理会計とのつながり
Section titled “管理会計とのつながり”値上げを検討するときは、数量・売上・利益を分けます。単位変動費が なら利益は 。弾力性だけでは固定費回収や追加活動の負担までは分かりません。回帰分析で需要反応を推定するときも、価格の内生性や広告などの交絡に注意します。
需要 、価格 の価格弾力性と、局所的な売上への影響を求めてください。
解答・解説
なので 。売上の一階微分は0です。 は山形の二次関数で、この価格で売上が最大になります。