9. チェックシート・層別
記録を後から作り直さないために
Section titled “記録を後から作り直さないために”チェックシートは、目的に応じて記入欄をあらかじめ用意する表です。現場で簡単に記録でき、後で集計しやすくします。点検漏れを防ぐチェックリストと重なる使い方もありますが、データ収集用では何件発生したか、条件が何かも残します。
例題:訂正内容を毎日記録する
Section titled “例題:訂正内容を毎日記録する”以下は、1注文につき主な訂正理由を1つだけ選ぶ架空の記録です。複数の理由を重複して数える様式とは区別します。
| 日 | コード | 数量 | 送付先 | その他 | 訂正のある注文数 | 対象注文数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 月 | 8 | 3 | 1 | 0 | 12 | 100 |
| 火 | 6 | 2 | 2 | 1 | 11 | 100 |
| 水 | 5 | 3 | 1 | 0 | 9 | 100 |
| 木 | 7 | 2 | 1 | 1 | 11 | 100 |
| 金 | 4 | 2 | 1 | 0 | 7 | 100 |
| 合計 | 30 | 12 | 6 | 2 | 50 | 500 |
記録前に「訂正」の定義、分類ルール、期間、記入者、分母を決めます。発生場所を配置図に印す様式、測定値を度数で記録する様式もあります。記入しやすさと、判断に必要な情報の両立が大切です。
層別は何のために使うか
Section titled “層別は何のために使うか”全体を設備別、材料別、時間帯別などのグループに分けて見ることを層別といいます。数値を小さく分けるだけでなく、違いの原因を探る切り口を持つことが重要です。
架空の測定値。Aは9・10・11、Bは13・14・15mm。全体平均12mmだけでは、設備ごとのずれが隠れる。
- 青点:測定値
- 橙横線:設備平均
- 灰色破線:全体平均12mm
チャートを読み込んでいます。数値は本文・表でも確認できます。
グラフの数値を表で確認する
| 設備 | 測定値(mm) | 平均(mm) | 範囲(mm) |
|---|---|---|---|
| A | 9, 10, 11 | 10 | 2 |
| B | 13, 14, 15 | 14 | 2 |
学習用のデータ・理論値。狭い画面ではグラフを横にスクロールできます。
この例でA平均10mm、B平均14mm、どちらも範囲2mm。全体は平均12mm、範囲6mmです。全体のばらつきの一部は、設備間の中心の差から来ています。「全体を少し調整」する前に、条件を分けて調べる意味が分かります。
割合の分母も層ごとに
Section titled “割合の分母も層ごとに”設備Aの不適合品10個、Bは5個でも、検査数A1000個、B100個なら不適合品率は1%と5%。件数だけでAを悪いとするのは誤りです。層別に必要な情報は、データを取る時点で残しておきます。
層を細かくし過ぎると各群が少数になり、不安定な違いを大きく読んでしまうこともあります。層別で関連が見えても、担当や材料など他条件が同時に違えば、設備だけが原因とは断定できません。
元データに設備名を残さず、全体の平均だけ記録した。後から設備差を調べられるか?
解答・解説
通常は調べられません。目的に応じた層別項目を収集時に記録します。集計前の個別データと対応する条件を残すことが大切です。