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4. 投資・資本と現在価値

投資は現在の支出で将来の生産能力を作る選択です。採算は利益額だけでなく、回収時期、金利、減耗、需要見通しに左右されます。マクロの投資変動は、個別企業の設備計画を理解する視点にもなります。

現在100万円を払い、1年後60万円、2年後60万円の純キャッシュフローを得て、その後の残存価値0とします。各収支は税・運転費を考慮済み、割引率10%の学習用モデルです。

NPV=−100+601.1+601.12≈4.132万円NPV=-100+\frac{60}{1.1}+\frac{60}{1.1^2}\approx4.132\text{万円}

同じ割引率とリスク評価が妥当なら、NPVは正です。割引率20%ではNPVは約−8.333万円。金利・リスク評価が変わると同じ設備の採算も変わります。会計利益をそのままキャッシュフローの代わりに使わないことが大切です。

離散時間の資本蓄積は Kt+1=(1−δ)Kt+ItK_{t+1}=(1-\delta)K_t+I_t です。減耗率10%、期首資本100、総投資15なら翌期資本105。純投資は5です。

資本財価格を1、税・価格変化を省略した単純化では、資本1単位の使用者費用はおよそ r+δr+\delta。利子率5%、減耗10%なら0.15です。内点で利潤最大化する企業は、資本の限界生産物価値と使用者費用を比較します。予想資本価格上昇を入れる場合は、その保有利益も調整します。名目・実質の整合性を確認してください。

平均qは、設置済み資本の市場価値を再取得費用で割った比率です。市場価値120・再取得費用100ならq=1.2。qが高いことは投資誘因を考える指標になりますが、厳密に追加投資を決めるのは限界qです。両者が一致するには技術・調整費用等の条件が必要で、株価上昇だけから投資額を断定しません。

加速度原理では望ましい資本を Kt∗=vYtK_t^*=vY_t とします。v=2v=2、生産見通しが100から110へ増えると、望ましい資本は200から220へ増えます。即時調整できるなら増分20の純投資が必要です。現実には建設期間、稼働余力、調整費用があり、段階的な調整になります。

設備投資には、購入額だけでなく保全・教育・段取り・運転資金等の活動が伴います。ABC等で活動を整理し、将来の増分キャッシュフローと資金制約を確認します。金利上昇を予算へ入れる際も、借入費用と割引評価の役割を区別します。

現在100を投資し1年後110を回収、割引率10%、残存価値等0ならNPVはいくらですか。

解答・解説

−100+110/1.1=0-100+110/1.1=0。名目回収額が投資額を上回っていても、要求収益率を控除したNPVが正とは限りません。

学習ガイド