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総合演習32問と解説

各問は同じ番号の章に対応します。答えだけでなく、仮定→式→計算→解釈の順に書いてから解説を開いてください。以下はすべて独自の学習用問題で、公式過去問ではありません。

Y∼Bernoulli(0.3)Y\sim\mathrm{Bernoulli}(0.3)、E(X∣Y)=2+4YE(X\mid Y)=2+4Y、Var⁡(X∣Y)=1\operatorname{Var}(X\mid Y)=1。E(X)E(X) と Var⁡(X)\operatorname{Var}(X) を求めよ。

解答・解説

E(X)=2+4(0.3)=3.2E(X)=2+4(0.3)=3.2。全分散公式から 1+16(0.3)(0.7)=4.361+16(0.3)(0.7)=4.36。条件付き分散1だけで計算すると、群間の差を落とします。

20人を確率0.2、0.3、0.5で3分類する。第1・第2分類人数の共分散を求め、独立でない理由を述べよ。

解答・解説

−np1p2=−1.2-np_1p_2=-1.2。人数の総和が20という制約があり、1つの分類が増えると他に残る人数は減ります。各周辺が二項でも同時に独立ではありません。

h(t)=2t/10000h(t)=2t/10000、t≥0t\ge0 のとき S(100)S(100) と分布を求めよ。

解答・解説

累積ハザードは t2/10000t^2/10000、したがって S(t)=e−(t/100)2S(t)=e^{-(t/100)^2}。形2・尺度100のワイブルで S(100)=e−1≈0.3679S(100)=e^{-1}\approx0.3679。h(100)=0.02h(100)=0.02 は生存確率ではありません。

X∼U(0,1)X\sim U(0,1)、Y=X2Y=X^2 の密度を求め、積分が1であることを確認せよ。

解答・解説

支持域は 0<y<10<y<1、逆変換 x=yx=\sqrt y の微分より fY(y)=1/(2y)f_Y(y)=1/(2\sqrt y)。積分は [y]01=1[\sqrt y]_0^1=1。元の支持域が正なので負の平方根からの寄与はありません。

U(0,θ)U(0,\theta) の独立標本 n=9n=9 で最大値18を得た。最大値のバイアスと、不偏推定値を求めよ。

解答・解説

E(M)=9θ/10E(M)=9\theta/10 なのでバイアスは −θ/10-\theta/10。不偏推定量は 10M/910M/9、値は20。観測バイアスが−2と分かるのではなく、反復標本での期待値のずれを補正しています。

率 λ\lambda の指数分布から nn 個の独立標本を取る。スコアと情報量を導け。

解答・解説

ℓ=nlog⁡λ−λ∑xi\ell=n\log\lambda-\lambda\sum x_i、U=n/λ−∑xiU=n/\lambda-\sum x_i、In=−E(ℓ′′)=n/λ2I_n=-E(\ell'')=n/\lambda^2。正則な不偏推定量の分散下限は λ2/n\lambda^2/n。MLE n/∑Xin/\sum X_i は有限標本では不偏ではありません。

θ^\hat\theta の漸近分散が 4/n4/n、真値が2。θ^2\hat\theta^2 の漸近分散を求めよ。

解答・解説

g′(2)=4g'(2)=4 より 16×4/n=64/n16\times4/n=64/n。n(θ^2−4)\sqrt n(\hat\theta^2-4) の極限分散は64です。この2つの分散の書き分けが重要です。

ある母平均の95%信頼区間が [2,5][2,5] だった。「母平均がこの区間に入る確率は95%」を頻度論の言葉で修正せよ。

解答・解説

同じ標本抽出と区間構成を繰り返したとき、作られる区間の95%が固定された真の母平均を含む、という性質です。観測後の母数への確率を述べるには、事前分布を含む別の枠組みが必要です。

既知標準偏差2、片側5%、検出したい平均差1、検出力80%に必要な標本数を正規近似で求めよ。

解答・解説

n≥{(1.64485+0.84162)2/1}2≈24.73n\ge\{(1.64485+0.84162)2/1\}^2\approx24.73、切り上げ25。これは片側検定の設計で、両側なら1.96を使い別の標本数になります。

10回すべて成功した。H0:p=0.5H_0:p=0.5 に対する上側正確p値と、MLEを答えよ。

解答・解説

p値は P(X≥10)=2−10=0.0009765625P(X\ge10)=2^{-10}=0.0009765625、MLEは1。MLEが境界でも真の確率が必ず1とは言えません。Wald区間は幅0となるため適切な区間法を選びます。

Aの最大対数尤度−50・母数2、Bが−47・母数6なら、AICでどちらを選ぶか。

解答・解説

Aは104、Bは106なのでAです。同じ観測データ・比較可能な尤度であることが条件です。Bの学習時の適合はよくても、複雑さの罰則が上回ります。

誤差は非正規だが E(ε∣X)=0E(\varepsilon\mid X)=0、共分散は σ2I\sigma^2I。OLSはBLUEか、通常のt検定は有限標本で厳密か。

解答・解説

列フルランクならBLUEです。ガウス・マルコフ定理に正規性は不要です。一方、有限標本の厳密なt分布は一般に保証されず、大標本近似などの条件が別途必要です。

2×2の平均がA短5、A長9、B短7、B長8。日照の効果が肥料で同じか、差の差を計算して説明せよ。

解答・解説

Aの日照差は4、Bは1、B−Aの差の差は−3。平均には交互作用が見えます。ただし有意性は反復数や誤差分散を使って評価する必要があり、この平均だけでは検定できません。

前後の不一致ペアが9対1だった。帰無仮説の下で不一致方向を二項とすると両側正確p値はいくつか。

解答・解説

2P{Bin(10,0.5)≤1}=2(1+10)/1024=0.0214843752P\{\mathrm{Bin}(10,0.5)\le1\}=2(1+10)/1024=0.021484375。一致ペアはこの条件付き計算に入りません。前後の同一対象という対応が根拠です。

0でない対応差8個のうち正が7個。対称な両側の符号検定p値を求めよ。

解答・解説

2P{Bin(8,0.5)≤1}=18/256=0.07031252P\{\mathrm{Bin}(8,0.5)\le1\}=18/256=0.0703125。符号だけを使うため大きさの情報を使いません。差の対称性を要する符号付き順位検定とは異なります。

高い値ほど脱落するデータを、観測済みの共変量では説明できない。MARとみなしてよいか。感度分析が必要な理由を述べよ。

解答・解説

未観測の値への依存が残るMNARの可能性があります。観測データだけでは一般に欠測機構を識別できず、MARでの結果と、未観測値をずらす等のMNAR仮定での結果を比較します。単純な平均補完では解消できません。

事前Beta(3,2)、8試行中5成功。事後平均と次の成功確率を求めよ。

解答・解説

事後はBeta(8,5)、平均 8/13≈0.61548/13\approx0.6154。次の1試行の事後予測成功確率も8/13です。将来の複数試行には母数の不確実性を積分します。

独立モンテカルロ1万回でMCSEが0.02。0.005まで下げるには何回必要か。

解答・解説

SEを1/4にするので反復数は16倍、16万回です。MCMCなら自己相関により、反復数ではなく有効標本数を考える必要があります。

集落サイズ10、集落内相関0.1。独立標本100相当の精度を目指す場合、概算の有効回答数は?

解答・解説

設計効果 1+9(0.1)=1.91+9(0.1)=1.9 より約190人。ただし集落数や配分・重みによって精度は変わります。無回答を20%見込むなら募集は約238人へ切り上げます。

共分散行列 (2112)\begin{pmatrix}2&1\\1&2\end{pmatrix} の主成分と寄与率を求めよ。

解答・解説

固有値3、1、方向は (1,1)/2(1,1)/\sqrt2 と (1,−1)/2(1,-1)/\sqrt2。第1の寄与率は3/4=75%。正負反転した固有ベクトルも同じ主成分軸です。

基準確率0.2、説明変数1単位のORが3なら、1単位増加後の確率は?

解答・解説

基準オッズ0.25を3倍して0.75、確率 0.75/1.75=3/7≈0.42860.75/1.75=3/7\approx0.4286。確率を直接3倍するのではありません。

推移行列 (0.90.10.20.8)\begin{pmatrix}0.9&0.1\\0.2&0.8\end{pmatrix} の定常分布を求めよ。

解答・解説

0.1πA=0.2πB,πA+πB=10.1\pi_A=0.2\pi_B,\pi_A+\pi_B=1 より (2/3,1/3)(2/3,1/3)。この有限連鎖は既約・非周期なので初期分布によらず収束します。

AR(1)で ϕ=0.5\phi=0.5、イノベーション分散2。定常分散と2期先予測誤差分散を求めよ。

解答・解説

定常分散は 2/(1−0.25)=8/32/(1-0.25)=8/3。2期先誤差分散は 2(1+0.25)=2.52(1+0.25)=2.5。現在値を条件にした予測誤差と、無条件分布の分散は異なります。

4項目の各分散1、各ペア共分散0.25。Cronbachのαと、その数値だけでは言えないことを述べよ。

解答・解説

合計分散は 4+2×6×0.25=74+2\times6\times0.25=7。α=(4/3)(1−4/7)=4/7≈0.5714\alpha=(4/3)(1-4/7)=4/7\approx0.5714。αだけで一次元性、内容妥当性、因果的解釈は保証できません。

人数200の分割表の独立性統計量が30なら総慣性はいくらか。慣性が大きいことを因果関係と読めるか。

解答・解説

総慣性は 30/200=0.1530/200=0.15。独立からのずれを示しますが、因果関係は示しません。抽出・交絡・測定の仮定が別途必要です。

個人パネルの固定効果モデルで、期間中変化しない出生地域の係数を個人内変換から推定できるか。

解答・解説

できません。出生地域から個人内平均を引くと0となります。時間不変の交絡を除ける利点と、時間不変変数の係数を識別できない制約が対応しています。

L=121、P=100ならFisher指数は? 算術平均と異なる理由も述べよ。

解答・解説

F=121×100=110F=\sqrt{121\times100}=110。価格変化は倍率なので幾何平均を使います。算術平均110.5とは異なります。

I=ABCDI=ABCD の半分実施計画で、Aの主効果は何と別名になるか。

解答・解説

両辺にAを掛け、A=BCDA=BCD。Aと3因子交互作用BCDを分離できません。主効果として解釈するには高次交互作用を無視する根拠が必要です。

独立な2部品の信頼度が0.8、0.9。直列・並列のシステム信頼度は?

解答・解説

直列は 0.8×0.9=0.720.8\times0.9=0.72、並列は 1−(0.2)(0.1)=0.981-(0.2)(0.1)=0.98。共通電源の故障など、独立でない共通原因があれば式は変わります。

イベントリスクが0.1から0.05に下がった。RRとRDを求め、変化率と区別せよ。

解答・解説

RR=0.5、RD=−0.05(−5パーセントポイント)、相対変化率−50%。同じRRでも基準リスクにより絶対差が違います。効果の区間と研究設計の妥当性も必要です。

イベント時のリスク人数と件数が順に (10,2),(6,1)(10,2),(6,1)。2つ目のイベント直後のKM推定値は?

解答・解説

(1−2/10)(1−1/6)=2/3(1-2/10)(1-1/6)=2/3。途中の打ち切りによるリスク集合の減少が分母6に反映されています。全イベント3件/初期10人だけから0.7とするのは誤りです。

有病率10%、感度80%、特異度90%。PPVと陽性尤度比を求めよ。

解答・解説

PPV=0.08/(0.08+0.09)=8/17≈0.4706PPV=0.08/(0.08+0.09)=8/17\approx0.4706、陽性尤度比は0.8/0.1=8。事前オッズ1/9を8倍し、事後オッズ8/9を確率へ戻しても8/17です。