この記事の対象者
- 事業計画書のうち「収支計画書」を作りたい方で、既に事業を始めている方
- 収支計画書のどこから手を付ければいいか悩んでいる方
- 分析レポートを作らなければならない方
この記事のゴール
- 収支計画書の切っかかりが掴める
- 分析の初歩が学べる
- 数字のどこを見ればいいか何となくわかるようになる
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単純比較法
単純比較法は、極めて初歩的な分析手法の1つです。
単純比較法は初心者でも簡単に取り扱うことができます。
パターン①:同じ条件で単純に比較する
何かを比較する時は、可能な限り条件を揃えてから比較するのが鉄則です。(赤色の文字は適当な予想です。)
これをチャートにすると、以下の様になります。
このチャートを見て、どんな感想を抱かれますか?
恐らく、「前年比で大体5%増えてるから、8月~12月も5%ぐらい増えるのかな」と考えられる方が多いのではないでしょうか。
数ヵ月単位の期間が短い予想なら、これでも十分なケースがあります。
しかし、中期的、長期的な予想では、このような予想の仕方ではあまりにも雑過ぎて、計画書に使っても説得力に欠けています。
何故なら、現実的な数字がこような単純な動き⽅をしてくれることはめったにありません。
移動平均法
次は、もう少し深掘りしてみたいと思います。
もう少しリアリティのある、売上の増減が⾒られる売上表があったとします。
これを縦に並べてみたいと思います。
以下の表をご覧ください。
この⽉別の売上⾼の平均値(例えば3ヵ⽉平均など)を並べて⽐較するのが移動平均法です。
Excel やスプレッドシートを使⽤している場合は、AVERAGE 関数を使⽤すると簡単です。
=AVERAGE(計算したい範囲)
移動平均法の使い方
では、実際にこの移動平均法はどのようなケースで使われるのでしょうか︖
下の図は筆者が⽤意した仮想企業の売上推移表とそのグラフです。
これだけを⾒ても、正直 今年の業績が良いのか悪いのかパッと⾒では分り⾟い ですね。
下の図は、売上⾼の平均値を⽐較した表とそのグラフです。
いかがでしょうか、⼤分⾒た⽬が滑らかになりました。単純に前年⽐で⽐較する上下幅が⼤きく、業績トレンドが分り⾟かったのですが、移動平均法で⾒ると 2024 年の業績は概ね 2023 年並みで推移していることがわかります。
このように、移動平均法を使⽤すると、数値の実数だけではなく数値のトレンドを掴むことできます。
鉄仮面ブログでは、事業計画書の作成方法を公開しています。
このブログの内容は、下の書籍でも詳細な内容をご紹介しております。興味のある方は是非ご一読下さい。