VRIO分析とは?
VRIO分析は、自社のリソースを整理し、自社にどういった強味、マーケットで戦うための武器があるかを確認するためのフレームワークです。
VRIOと書くとわかりにくのですが、 VRIOはValue(価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣困難性)、Organization(組織) の頭文字を取ったものですのです。
各要素について以下のようになっています。
- 価値(Value)
リソースやが、顧客に価値を提供するかどうか。
顧客のニーズを満たし、競争上の優位性を持つものである必要があります。
- 希少性(Rarity)
リソースや能力が市場でどれほど希少か。
競争相手にほとんど存在しないものであれば、高い希少性を持つと言えます。
- 模倣困難性(Imitability)
リソースや能力が他の企業に模倣される難易度。
模倣が難しいものであれば、そのリソースは自社の有意な状況を持続させることができます。
- 組織(Organization)
企業がそのリソースを最大限に活用できるように組織化されているか。
リソースを持っていても、それを活用できる環境が無ければ宝の持ち腐れになってします。
リソースとは?
リソースとは直訳すれば「資源」です。この場合、資源とは単なる土地や建物などの財産を意味するのではなく、基本となるヒト・モノ・カネ意外にも、商品デザインや企業文化など目に見えないものも含まれます。
改めて、自社を振り返ってみれば 意外なものに価値があったり、当たり前だと思っていたものが希少だったり、簡単だと思っていたものが誰にも真似できないものであったり、誰にでもできることだと思っていたことが自社でしかできないことであったりします。
- 人的資源: 経営者の資質、従業員のスキル、経験、専門知識、リーダーシップ、チームの協力性など。
- 物的資源: 設備、工場、オフィス、インフラ、在庫など。
- 財務資源: 資金、クレジット、投資、キャッシュフローなど。
- 知的資源: 特許、商標、ブランド、技術、ノウハウ、データベースなど。
- 組織資源: 組織の構造、プロセス、システム、企業文化など。
分析方法
以下は、VRIO分析のサンプルです。 図の下に、Googleスライドで開ける無料のサンプル(図と同じもの)がダウンロードできるようになっております。
ご自由にお使いください。(元はパワーポイントで作成していますので、Microsoftのパワーポイントとしても使用できますが、環境によって表示が崩れる場合はご容赦ください)
使用方法
サンプルの使用方法ですが、いたって簡単です。
- まず自社のリソースだと思うものを、メンバー全員で思い思いに発言し、全て箇条書きにします。(おすすめは付箋などを使うことです)
- 次にホワイトボードなどに、各々が発言した内容を羅列します。(もしくは付箋を貼ります)
- 自分たちが羅列したリソースを上記の表を参考に分類・整理します。
- VRIO(価値・希少性・模倣困難性・組織)の目線から、〇 か × かを考えます。
- 注意点は、正解は無いということです。そして、×になったリソースを〇にするためにどうするか、を考えることです。
まとめ
VRIO分析は、現状分析ツールとして有効です。
特に「内部環境分析」を行う際のツールとして有効です。
このVRIO分析を行った後に、SWOT分析を行うと有効ですので、是非お試しください。
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中小企業のための「売上計画」の作り方
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- 第2章:売上の分解方法と、商品毎の寿命に合わせた予想方法について。
- 第3章:天気や為替のような外部要因が与える影響を含めた売上計画を立てる方法について。
- 第4章:BtoC型とBtoB型の基本的な違いを考慮した計画作成方法について。
中小企業のための「経費計画・利益計画」の作り方
- 第1章:変動費と固定費の分解と共通経費の案分方法。少し複雑な損益分岐点の計算方法。
- 第2章:バリューチェーンに経費数値を入れ込み、費用対効果を検証する方法について。
- 第3章:サプライチェーンに管理会計を用いて計画書に落とし込む方法について。
- 第4章:増産時に発生する経費の増減を、実績値から分析・予想する方法