中小企業のための「経費計画・利益計画」の作り方、ご紹介ページ
はじめに
本書は、事業計画書作成シリーズと銘打って、前作中小企業のための「売上計 画」の作り方の第2作として執筆しました。
事業計画書を作成するために、ほぼ必須となるインカム(収入)の部分はその 前作でご提案しましたが、本作ではエクスペンス(支出)の精査と予測・検証 の方法についてご案内していきたいと思います
何故、「利益計画」?
実務上では決算書のうち、損益計算書を英語の「Profit and Loss(利益と損失)」を略して PL と表現しています。
つまり、事業を行う目的は、突き詰めてしまえば「如何に利益を出すのか」に 集約されています。
ただ、Going Concern(継続企業の前提、つまり企業は存在させ ていくことに意義がある。もしくは継続させていこうという努 力を前提に取引関係(コンサーン)がある)と言う観点では、利益を追求する だけの企業に継続性は無いので、誤解しないで下さい。
その利益は誰もがご存じの通り、売上 - 費用 = 利益と言う構造になっていますので、経費計画を立てれば自然と利益(もしくは損失)の見通しが立って きます。そこで、本作では「経費計画・利益計画」とワンセットでの取り扱い としました。
本書の構成
第1章:経費の種類・利益の種類
第1章は、費用と利益の分類について解説しています。一言で「費用と利益」と言っても、会計的な考え方や、実務的な考え方があります。
本書では、特に実務的な考え方に即した経費と利益について解説し、特に変動費と固定費の考え方や、多店舗経営・複数事業運営の時に悩みの種となる経費案分の基礎について解説しています。
また、Excel のゴールシーク機能を使って、少し複雑な損益分岐点(BEP)もすぐに計算できる方法をご紹介しています。
第2章:バリューチェーンと利益
第2章では、利益を生み出すために、自社の活動を細分化するバリューチェーン分析を解説しています。
どの活動にどれだけ費用を投じているかを洗い出すことで、費用対効果を検証します。また、第1章の経費案分に 活動基準原価(ABC) を加えることで、より詳細にどの店舗や商品の費用対効果が優れている か検証できるようになります。
第3章:サプライチェーンと経費
第3章では、実務上でも特に難易度が高いサプライチェーンについて解説して います。サプライチェーンと管理会計を使った、計画書レベルに落とし込むこ とができるサプライチェーンマネジメントについて解説しています。
第4章:原価計算の深堀り
第4章では、ここまで解説させて頂いた内容を踏まえて、特に難しい学習曲線 や規模の経済、規模の不経済について解説し、計画書として対外的に説明でき る増産(減産)効果の検証や予想方法について再度詳しく解説しています。
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中小企業のための「経費計画・利益計画」の作り方
- 第1章:変動費と固定費の分解と共通経費の案分方法。少し複雑な損益分岐点の計算方法。
- 第2章:バリューチェーンに経費数値を入れ込み、費用対効果を検証する方法について。
- 第3章:サプライチェーンに管理会計を用いて計画書に落とし込む方法について。
- 第4章:増産時に発生する経費の増減を、実績値から分析・予想する方法